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細いロープに換える時は事前にテストを

このところ急速に細くなってきたメインロープ。軽いは正義のクライミングでは非常に重要な技術革新ではあるのだが、使う前にちょっと注意を。

二月か三月のアイスクライミングでの話。新調した7.9mmロープをダブルで懸垂下降。数値上は十分この細さにも対応しているはずの某有名ビレイ器を使ったところ、滑って超怖かった(アイスなのでロープが濡れてた&ほぼ新品&そのときの体重が85kgという三十苦もありの……)。いろいろ小細工をする余裕も無く、両手握力全開でテラスまでなんとか誤魔化し、残りはイタリアンヒッチに変えて降りる。
対応の数字だけを見て事前にマッチングのテストをしなかったのも悪いのだが、「いやあ今更だけどイタリアンヒッチって絶妙な制動だわ~」とか思いつつ、ロープが痛むので後で小径ロープに強いギアに買い直した。

ちなみにその7.9mmのロープ。もちろんUIAA規格をパスしたダイナミックロープだがかなり柔らかい。柔らかいと取り回しは良いのだが、いかんせん小径で軽い事もあってかとにかくよく引っかかる。下降のためにロープを投げると、途中に引っかかった分が引っ張っても何しても落ちてくれない。(9mmならちょっと振れば落ちるのに)
岩の溝(て言うかシワ?)、超細い小枝、そして苔!。とにかく少し出っ張っていれば何にでも引っかかり、引っ込んでいれば入り込む。半端な傾斜の所では最初の一発で上手く投げ落とさないと大変で、もし途中に草付きがあったら絶対引っかかる事請け合い、軽いから太さで2mmも無いような枝にまで乗っかってしまい、落とそうとして下手に引っ張ると枝に巻き付いて絡んでしまう。

でさっきイタリアンヒッチに救われた。と書いておいて何ですが、その結果のキンクがすさまじかった! いやあ凄い、知恵の輪か!ってぐらい凄かった。ごまかしごまかしあと少しで地面に到着ってところで、最初の件で用心してバックアップに入れたシャントのところでロープがロック。それがまあなんとつま先が地面に着いた瞬間!(笑)。クライマーなら想像できると思いますが、同じ宙づりでも命に関わりはないものの、見た目がバレリーナでしかも傾斜は出だしが一番キツいから登り返しにくかったり、他に誰かいたら確実に爆笑もの。あと50cmも下がれればいいのにぃー!。

でとっても苦労してなんとか解除。たぶん細くてももう少しロープが固かったらここまでにはならなかったんじゃないかとは思うけど、柔らかいほうが使いやすい部分もあるしねぇ……。

軽量化マニアで細いロープを考えている方、本番前に手持ちのギアとのマッチングをテストしといたほうがいいッスよ、いやマジで(^^;)。

あの人は今?

by RAISE11 0 Comments

東日本大震災の原発事故の話題が出ると思い出す事がある。
当時、事故を伝えるテレビニュースの中で、建屋が爆発したと情報が入ったときに、「爆破ベントだから大丈夫」と繰り返す学者先生たちの中にあって、ただ一人万が一を考え周辺住民に避難を呼びかけた学者がいた。

結果はご存じの通り、意図されたベントではなく水素爆発だったと言われており放射性物質は拡散された。それなのに典型的な正常性バイアスに支配された科学者らしからぬ専門家たちの楽観論と、当時の政府の情報公開のまずさが重なり近隣住民の避難は遅れた。

避難を呼びかけた学者さんは、比較的若い東大の方だった気がする(記憶違いかもしれないが)。だがあれからメディアでは一度も見たことが無い。あの時テレビに呼ばれた専門家の中で、私の知る限りただ一人住民の身を案じた人が、その後どんな人生を送っているのかが心の隅でずっと気になっている。ドキュメンタリー制作者の方が興味を持つといいのだが、政治への忖度が蔓延している今の日本では無理なのだろうか。