「(オプション等で)家庭用電源がとれるハイブリッドカーはキャンプに便利」と言われる事が多いからです。
ですがバッテリー容量が大きなPHVやPHEVを除く現状多く普及しているハイブリッドカー(私が知るのはトヨタの場合ですが)で電源を使いつづけると、バッテリー容量が減ってきた時に自動でエンジンがかかり充電を開始します。これ考えてみれば当たり前なんですが、
結構、うるさいんです。
アルファードハイブリッド(20系)の場合、充電時はアイドリングより少し高い回転でエンジンがまわるので、夜間はかなり気になります。特に忘れた頃に突然エンジンがかかるので、周囲の迷惑を考えると思うように使えません。これではキャンピングカーでおなじみのサブバッテリーのほうが、容量が無くなれば電気が止まるだけでエンジンはかかりませんので都合が良いのです。
ハイブリッドカーの電源はシステムをオンにしておけば、燃料が無くなるまではほぼエンドレスで電力を多く必要とする家電も使える便利さがあります。これは通常のサブバッテリー(充電が遅い)やポータブル電源(出力や容量が小さい)にはない長所で、エンジンが作動しても周囲の迷惑にならない環境であれば、ハイブリッド車は災害時等の電源供給車として大きな威力を発揮するでしょう。(アイドリング禁止条例等はまた別の話として)
ですが、ことキャンプの夜間のようなエンジンが始動して欲しくない環境ではそうはいかないわけです。アルファードハイブリッド20系の場合、AC電源供給時はあまり大きな電気を使わなくても案外早くエンジンがかかるので、使える容量はあまり大きくないように思います。電源使用時に使えるバッテリー容量を大きくして、エンジンがかからない「使い切りモード」みたいなものを付けてくれると、様々な用途により便利に使えると思うのですが……。
これは余談ですが、ロケに行く道で機材のバッテリーを充電しながら走ろうと思うと、休憩でエンジンを切った時、次回始動時にもう一度AC供給のスイッチを押さないと給電が開始されません。
なのでスイッチを入れ忘れて走り出すと、目的地に着いた時にカメラのバッテリーが充電されていないという悲劇に自動的に見舞われます(笑)。
私はこの悲劇を回避する意味と、バッテリーの充電回数を減らすために、一度モバイルバッテリーに充電して、そこからカメラ用バッテリーに充電する事が多いです(USB供給の充電器は残念ながら海外メーカー頼りですね、ソーラーパネルからでも充電できるなど非常に便利にもかかわらず)。
二度手間ですが、長距離の車移動が多いカメラマンには現状のシステムではこれが正解かなとも思います。日本メーカーの物作りがマスに拘りすぎて、かゆい所に手が届かなくなっているのは少し残念です。